愛しさと - mit Liebe...

散歩の途中。娘が「こっちにいきたいの」と、どなたかが住むアパートのドアに入りたがった。そっちはだめよ、人のお家だからね、と言いながら娘を抱いてその場を通り過ぎつつ、「だめだけど、でも、あなたのそういう、色々なところに行こうとする好奇心と行動力、すごくいいと思う、ママにはないもん、だからすごいと思うよ、その気持ち、持ち続けてね」、なんて、2歳になったばかりの娘には伝わらないと思いつつ、独り言のように私は話していた。

そのまま道沿いに、以前から少し気になっていた丘が見えてきて、「ママはさ、ここに行ってみたいんだけど、でもまぁ丘登ったところで何もないかもしれないし、あなた抱えて登る自信もないしね、行かなくていっかって思ってるのよ」と、これまた独り言のように話した。

すると娘が「あるよ」と言う。「??何があるの?」

「じしんがある」と娘は言った。…へ?じしんなんて、そんな言葉、言えるんだ。まずそこにびっくり。そして、今の話、聞いてたの?2度びっくり。

意味や話の内容を理解しているなんて到底思えないけど、「いけるとおもう」と言う娘がかわいくて乗せられてみた。「自信があるなら、じゃあ自分で歩いて行ける??」と聞くと、うん!と言って、抱っこから降りて、とっとことっとこ。階段を自分で登っていく。…本当だ、自分でいってる、、3度目びっくり。

「でもちょっとつかれたねぇ!」と、少し行ったところでこちらを振り返る。手を繋いだ。一緒に頂上付近まで辿り着いたけど、なんだか鬱蒼としていて、「うーん、何もなかったねー」と私が言うと、「あるとおもう!」と言う!何が!?「しゅー(滑り台のこと)が、あるとおもう!」。そっか、滑り台、滑りたかったんだね、公園、行きたかったんだね。お散歩の帰りでもまだまだいっぱい遊びたいよね。かわいいね。愛しさと、ありがとうの気持ちが込み上げる。

 

 

 

marikasuwa